すぐゴミ箱に捨てられない自叙伝の書き方⑤~文章を推敲する。編集する。

こんにちは。クリエイティブ集団COW AND CATの丹波です。

前回は「文章を書く」がテーマでした

ここまで4回にわたって「ゴミ箱に直行させない自叙伝の書き方」について書いて来ました。

前回は「とにかく、文章を書く」と言うことについて、そのコツをお伝えしました。ですので、今回は一応、今、手元に最後まで書き終えた草稿があるものと仮定して、次のステップををご紹介します。

もちろんあなたの人生を強弱をつけながらとは言え、1つの物語にするわけですから、1週間では最後まで行っていない可能性もあるでしょう。それが普通です。

とにかく最後まで書いてみよう

ですから、仮に書けていなかったとしても焦らないで、じっくり取り組んでください。

ただ、「この文章は分かりにくいのではないか」「このエピソードの順番逆の方がいいのではないか」という検討は、「書く」段階でする必要はありません。ここではとにかく、最後までたどり着く、と言うことだけを考えましょう。

推敲。ゆっくり文章を読み直そう。

そこまでたどり着いたら、今回、5段階目のステップとして「推敲する。編集する」に進みます。ですからもしも書いている途中で、この流れはちょっと変かな、と思ってもそれはこの「推敲」のステップで「全体を見て」直しますので、とにかく「書く」ステップはひたすら書きましょうとお伝えしたのです。

まず書き終えた原稿を、最初からゆっくり読み直してみましょう。その時、おそらく以下の点について気になる可能性があります。

ありがちな「違和感」

  1. 誤字脱字がある
  2. 何だか文章がおかしい
  3. 文章が長くて最初の部分と最後の部分がつながっていない
  4. 盛り上がりに欠ける・淡々としている
  5. 自分の気持ちがきちんと伝わっていない

このようなものを直すことを「推敲」と言います。

それぞれどのように直せばいいのでしょうか

1.誤字脱字がある

これは後でまとめて、としてしまうと見落とす可能性があるので、その場で直しましょう

2.何だか文章がおかしい

こういう気がする最も多い原因は「主語」と「述語」が一致していないことです。つまり、最初は「私」について書き始めたのに、最後は「三人称」の内容になっている。あるいは「過去」について書き始めたのに「今」の話になってしまっている。

このような場合は、「私」の話か「人」の話か、「今」の話か「過去」の話か、まずしっかり確認してください。それを意識して自分の分を読み返すと、必ずどこかで「ねじれ」や「脱線」があります。そこを直せばOKです。

またもしかすると、2つの言いたいことを1つの文章に押し込んでしまったためにこの現象が起こっている可能性もあります。そういう時は思い切って1文を真ん中で切って、2つの文にしてみるのがおススメです。

「過去」「今」が変わっているのも、おそらく途中で「ねじれ」が起きています。これも分を2つに切って「今の話」「過去の話」で湧ければOKです。

3.文章が長くて最初の部分と最後の部分がつながっていない

これも上で書いたミスと同じことが起こっている可能性が高いです。特に、「そして」「すると」「しかし」などの接続語でつないでいる部分が怪しいので、そこで切って別々の文として言いたいことを書いてみると、スッキリしますs。

4.盛り上がりに欠ける・淡々としている

これも2つの改善方法が考えられます。1つは文章を逆にしてみることです。たとえば

私は道を歩いていた。すると見たことのないリールの外れた犬が飛び出してきた。そして犬は私の足を噛んだ。痛かった

と言う文章であれば

「痛っ!」

私の足に激痛が走った。見ると、見たことのない犬が私の足に嚙みついているではないか。リールはついていない。

というように自分の感情や感覚を先に書いて、次にそうなった原因を書く、という順番にすれば、臨場感が増してリアルな盛り上がりを演出することができます。

また、使う言葉を変える、というシンプルな方法もあります。たとえば

私はとても喜んだ

私は確かに天使ガブリエルたちが私のために歓喜の歌を合唱してくれたのを感じた。

という感じです。しかしこれは大げさに装飾すると、文章自体がウソっぽくなるので注意しましょう。

5.自分の気持ちがきちんと伝わっていない

この修正も上で書いた方法を利用できます。

気持ちが伝わっていないのは、文章が冗長である、言葉が平凡である、表現が具体的でない、事実しか書いてない、などが理由として考えられますので、文を切る、比喩を用いる、言葉を変えるなどで修正できるでしょう。

以上は文章や文単位の問題点とその修正方法でした。しかしこれよりも根本的に、内容の構成が上手くできていないために発生している問題もあり得ます。

次回はそういう場合に、どう直したらいいのか、についてご紹介しましょう。

このような作業を1人でするのは不安だ、誰かのアドバイスが欲しい、と言う場合はお気軽にクリエイティブ集団 COW AND CATにご連絡ください。適切なアドバイスをして、「あなたらしい文章」のテイストを守りながら、相手により伝わりやすい文章に修正することのお手伝いをさせていただきます。