ちょっと前の話になりますが、ロシアによるウクライナ首都キーウ(キエフ)などへの攻撃を10月10日に行い非戦闘員の市民20人弱が亡くなりました。
ここまでもそうですが、ロシアの攻撃は非戦闘員も対象にしています。
これは基本的にハーグ陸戦条約違反です。
つまりその25条には明確に「第25条:防守されていない都市、集落、住宅または建物は、いかなる手段によってもこれを攻撃または砲撃することはできない。」とあり、その前の23条2項には「敵の国民、または軍に属する者を裏切って殺傷すること」が禁止されているのです。
ハーグ陸戦条約は1899年に制定され、内容を変えながら現代の戦争のあり方を規定し、44か国が批准していて、当然ロシア共和国も含まれます。
つまり、ロシアはそもそもウクライナに侵攻したことだけでも国際法違反ですが、戦争の方法まで法令を守っていないのです。
このような国と「合法的な戦争」を行う必要があるでしょうか。
モスクワの非戦闘員をも攻撃対象にせよとは言わないが、少なくとも条約を破った代償をロシアは払う必要があります。
ただしウクライナが10月5日に、プーチン大統領の政策的指針を支えるアレクサンドル・ドゥーギン氏の娘を暗殺したのはよくありませんでした。
これもまた非戦闘員を殺したという意味で「ハーグ陸戦条約違反」です。
どうせならアレクサンドル・ドゥーギン氏本人を対象にすべきでした。
それであれば「準戦闘員」なのでハーグ陸戦条約に抵触しないで済んだはずです。
では第二次世界大戦時のアメリカによる日本への無差別爆撃、そして広島、長崎への原爆投下はどうかと言えば、当然非戦闘員を合計で80万人とも言える殺したのですから、明確にハーグ陸戦条約違反です。
アメリカは本来はこの罪を償わなければなりません。
もちろん日本軍も全く民間人を殺傷していないかと言えばそのようなことはありませんが、しかしこれは「あの」東京裁判を中心にしたA、B、C級の戦争犯罪人処罰で償いは果たしています(多くの軍人が死刑に処されました)。
それにしても、80発も異常に高額な(本来は近距離の都市など狙わない)大陸弾道弾的なミサイルをぶっ放しておいて、殺戮したのがたった20人(もちろん亡くなった方は気の毒だが)だったということは、ミサイル4基でやっと1人という計算です。
実にロシアの軍事能力が限界まで低下しているということがこれだけ見てもわかると